以前のブログ記事『「新小路の家」——暗がりの中で感じた小さな予感と、感謝の原点』で、更地だった頃の現地調査の様子を少し書きました。
周囲を家に囲まれた敷地に初めて立ったとき、暗がりの奥で感じていた光のイメージが、無事に住まいとして形になりました。
住宅街であっても、カーテンを閉め切らずに朝の光を室内に届けたい。そのために、太陽の角度や周囲の建物の高さを一つひとつ確かめながら計画を進めました。
設計次第で、朝の光は室内の奥まで届く
ただ大きな窓を設けるだけでは、外からの視線が気になってカーテンを閉めてしまいがちです。
- 視線を外しながら空を仰ぐ高窓(ハイサイドライト)
- 吹き抜けを介して1階の足元まで光を落とす断面計画
- 白壁や杉の木肌に光を反射させて、部屋全体を柔らかく照らす工夫
太陽の動きと周囲の影を丁寧に読み解くことで、密集した場所でも、毎朝心地よい光がすっきりと差し込む空間をつくることができます。

境界に設けた「からみ煉瓦」の塀は、周囲からの視線をほどよく遮り、ウッドデッキへ注ぐ光を静かに受け止めてくれています。

吹き抜けを通って落ちてくる光は、畳スペースや杉の床をやさしく照らし、2階ホールのエバーフレッシュにも気持ちよく届いています。

完成した室内で朝の自然光を眺めていると、図面を引いていた時間が素直に報われるような気持ちになります。
その土地が持つ光や風の通り道を素直に見つけ出すこと。 住宅設計に携わるなかで、いつも大切にしたいと感じる瞬間です。

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