【2024年2月】
静かな住宅街に佇む、きれいに整った整形地。写真に収められたこの砂利敷きの更地こそ、私にとってすべての始まりとなった「新小路の家」です。
最初に敷地調査へ訪れた時のことは、今でも鮮明に覚えています。当時はまだ古い木造家屋が二軒建っており、敷地全体にどこか重く暗い雰囲気が漂っていました。
それでも、その場所に立ってじっと周囲を眺めていると、「工夫次第で、きっと心地よい場所になる」という小さな予感がふっと湧いてきたのを覚えています。
やがて古い建物が解体され、すっきりと更地になった敷地。北側道路で南側には隣家が迫り、決して恵まれた日当たりとは言えない条件でした。けれど、敷地の持つ特徴を丁寧に読み解き、間取りや配置に智恵を絞れば、光や風を取り込むことができるのではないか。そう考えながら、繰り返し現地に足を運びました。
そして何より、私を支えてくださったのはお施主様の温かいお気持ちでした。
「最初の一件になれて嬉しい」
そう言って微笑み、実績もまだない自分に大切な家づくりを最後まで委ねてくださいました。そのありがたさと胸に込み上げる感謝は、今も決して忘れることはありません。
暗い古家があったあの敷地から始まった、一歩一歩の歩み。お施主様からいただいた信頼と、あの時感じた静かな予感を大切に、私の家づくりはここからスタートしました。

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[…] 以前のブログ記事『「新小路の家」——暗がりの中で感じた小さな予感と、感謝の原点』で、更地だった頃の現地調査の様子を少し書きました。 […]