福岡を訪れた際、建築家の藤本壮介氏が設計を手がけた太宰府天満宮の「仮殿」に立ち寄りました。
本殿の改修期間中に建てられていたこの建築は、昔からアクロス福岡やスリランカのヘリタンス・カンダラマのように「建築そのものが森になっていく」ような空間が好きな私にとって、楽しみにしていた場所でした。
屋根の上に広がる森と、軽やかな構造

2024年の2月に訪れたときはまだ控えめだった屋根の植物たちが、わずか2ヶ月後の4月に再訪した際にはぐんと背を伸ばし、青空に向かって生き生きと緑を広げていて驚かされました。
土や樹木という圧倒的な重量を頭上に載せながら、下部は驚くほど軽やかで繊細な鉄骨のフレームで支えられています。

重さを感じさせない軽快な屋根の反りと、計算されたディテールの美しさ。
自然の力強さと建築の緻密さが溶け合う光景に、同じつくり手として思わず見惚れてしまいました。

あわせて立ち寄った宝物殿(博物館)では、寄贈された木彫りの牛の作品も拝見しましたが、木肌の彫り跡と穏やかな表情がとても素敵で心に残っています。
仮殿は役目を終え、現在はもう取り壊されて見ることができないのが本当に惜しまれますが、わずかな期間であっても訪れる人の記憶に深く刻まれる、素晴らしい建築でした。

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